卓球初心者向け・試合大会での基本的な公式ルールを簡単解説

 
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卓球ではどんな試合も、公式ルールに基づいて行われます。

しかし、卓球のルールは細かくたくさんあり、初心者のうちは一度に把握しきれないことも多いです。

でも大丈夫です、安心してください。1つ1つはむずかしくはなく、きちんと理解すれば身につくものばかりです。試合の前に、もう一度確認しておきましょう。

今回の記事では、卓球初心者向けに、試合や大会の基本的なルールについて解説します。

どうぞ最後まで、お付き合いください♪

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卓球試合のルール

卓球の試合のルールは、以下のようなカテゴリーに分けられます。

・試合形式について

・サーブのルール

・ラリーのルール、点数の入り方

・ダブルス

・促進ルール

・反則について

・タオル使用と休憩のタイミング

・タイムアウト

・ラケットのルール

それぞれについて、解説します。

試合形式について

卓球の試合形式は、シングルス・ダブルス・男女に関わらず、すべて同じです。

試合は、「セット」(または「ゲーム」)という単位で進みます。1セットは11点で、サーブは2本交代です。先に11点を取ったほうが、そのセットの勝者です。

10-10になった場合は、「デュース」と言います。デュースになると、これまでとはルールが変わり、サーブは1本ずつとなります。

そして、2点差をつけたほうが、勝ちとなります。なので11点を越えて、例えば次のようなカウントで、そのセットを終えることになります。

・12-10

・13-15

1セットが終わると、チェンジコートをします。チェンジコートは、チェンジエンドとも言います。

最終セットでは、どちらかが5点取ったら、同様にチェンジコートをします。こうして、各コートでプレーする回数を同じにします。

このようにして、セットを繰り返します。

基本的には、5セットマッチです。なので、先に3セットを勝ち取った選手が、その試合の勝者となります。7セットマッチもありますが、これは全国大会や国際大会など大きな大会の、シングルスのみで適用されます。

ダブルス・団体戦では、大会の規模に関係なく5セットマッチです。この理由は、試合時間が長くなるためです。

以上が、卓球の試合形式です。

サーブのルール

卓球のサーブのルールには、以下のようなものがあります。

・相手が構えたのを確認してからサーブを打つ・サーブを打つ前に、いったん静止する

・手の平を開き、指は揃えた状態でトスをする

・トスはほぼ垂直に、16cm以上あげる

・トスをあげて、ボールが落ちてきたタイミングで打つ

・2度打ちをしたり、ラケット以外のものにボールが当たったりしてはいけない

・台の上で打ってはいけない

・打つ瞬間の、ボールがラケットに当たるところを隠さない

・下図のように、自分のコートにワンバウンド、相手コートにワンバウンドするように打つ

・空振りすると失点

・サーブがネットに当たって、相手コートに落ちたときはやり直し、自分のコートへ戻ったときは失点

・シングルスでは、どの位置からどのコースへのサーブもOK

・サーブミスは1回目から失点

・違反サーブをすると失点

サーブのルールについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

卓球のサーブのルール順番や位置、ダブルスは対角線の斜めクロスに!

このように、サーブに関するルールは、細かくたくさんあります。

ラリーのルール・点数の入り方

卓球では、お互いにボールを打ち合い、最後まで返球した人が得点を得ます。

どんな場合でも、得点は1点です。2点や5点といった単位で、点数が入ることはありません。

サーブは自陣コートで1バウンドさせて打ちますが、下図のように、レシーブ以降は相手コートに1バウンドだけするように打ちます。

また、相手サーブやボールが自陣コートでバウンドする前に、ノーバウンドで打つと失点となります。

下図のように、エンドラインの外側でノーバウンドのボール、つまり相手がオーバーミスしたボールに、ラケットが触れても問題ありません。

エンドラインとは、ネットに対して平行な、台の縁の白いラインのことです。

これは、自分に1点入ります。

ただし、相手のオーバーミスがサイドラインを切るときは、注意が必要です。サイドラインは、ネットに対して垂直な、台の縁の白いライン(両サイド)のことです。

エンドラインより内側で、このボールにラケットが触れると、相手の得点となります。ちょうど、下図のようにです。

以上が、ラリーのルールと点数の入り方です。

ここからは、ラリー中に起こるネットイン・エッジ・サイドについて、それぞれ解説します。

ネットインは有効

ラリー中のネットインは、有効です。

「ネットイン」とは、打ったボールがネットに触れてから、相手コートに入ることを言います。ネットを支えているサポート(支柱部分)に当たって入っても、有効です。

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サーブでのネットインは、サーブのルールで解説したように、やり直しとなります。

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しかし、ラリーではすべて有効です。

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ラリーは続行され、返球できなければ失点します。

ネットインしたボールは、軌道やスピードが大きく変化するので、返球することが非常にむずかしくなります。

ゆえに、ネットインで得点をした際は、謝るのがマナーです。

フリーハンド(ラケットを持っていないほうの手)の手の平を、相手に見せて軽く会釈したり、「すいません」と一言添えたりします。合わせて、よろこぶことも控えます。

ネットインの詳しいルールやマナーついては、こちら↓の記事で解説しています。

卓球ネットインでは謝るルール?サーブとラリーのときの違い

以上のように、ラリー中のネットインは、どんなときも有効です。

エッジは有効

エッジは、サーブでもラリーでも、ルール上有効です。

エッジとは、下図のように、ボールが台の角に当たって返球することを指します。

これは偶発的に起こるもので、ボールのバウンドが大きく変わります。また、かするように弱く当たると、しっかりバウンドしない場合もあります。

それでもルール上、正しい返球と認められています。

ネットインのときと同様に、これで得点をした際は、相手に詫びるのがマナーです。

エッジのルールやマナーついては、こちら↓の記事でも解説しています。

卓球のルール・エッジとは?サーブでのエッジもすべて有効!

このように、エッジはどんなときも有効です。

サイドは無効

サイドは、サーブでもラリーでも無効となるルールです。

サイドとは、打ったボールが、相手コートの台の側面でバウンドすることを言います。ちょうど、下図のようにです。

これは無効で、返球したとは認められません。なので、これを打った人が失点します。

前述したエッジと、このサイドは判定が際どいことも多いです。たいていの場合、バウンド後のボールの動きで見分けます。バウンドが上方向に弾むものがエッジ、弾まずに横や下方向に落ちるものがサイドです。

エッジとサイドの見分け方ついては、こちら↓の記事内でも解説しています。

卓球エッジとサイドの違い・見分け方のポイント

以上のように、サイドはどんなときも無効です。

ダブルス

1対1で対戦するシングルスに対して、ペアを組んで2対2で対戦するものを「ダブルス」と言います。

ダブルスのルールには、以下のようなものがあります。

・サーブはシングルスと同様に2本交代で行う

・ダブルスでは下図のように、コート右側・対角線のクロスコース(赤色部分)に、サーブを出さなければならない

・サーブのバウンドがセンターライン上のものや、ボールの一部でもセンターラインに触れている場合は有効

・サーブがネットインしたときは、対角線のコースに落ちたならやり直し、それ以外なら失点

・ダブルスではペアを組んでいる選手が1人1球ずつ、必ず交互に打たなければならない

・ダブルスでは、レシーブをした人が次にサーブをする

・最終セットでは、チェンジコートとともにレシーバーが交代する

・サーブの順番や組み合わせの間違いに気づいた時、ラリー中ならやり直し、ラリー後なら得点は有効

ダブルスのルールやローテーションについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

卓球ダブルスのルール!サーブレシーブの順番やローテーションを図解

以上が、ダブルスのルールです。

促進ルール

促進ルールは、試合時間が長引いた際に適用されます。試合が長引くのは、守備型の選手同士などでラリーがたくさん続くときです。

これには、以下のようなルールがあります。

・1セットで10分が経過し、そのときの両者の合計得点が18点未満の場合に、促進ルールが適用される

・サーブは2本から1本交代に変更

・サーバー(サーブをする人)は、サーブを含めて13回打つまでに得点できないと失点する

・レシーバー(レシーブをする人)は、13回目に打つボールを返球できれば得点となる

・促進ルールは一度適用されたら、最終セットまで続く

促進ルールついては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

卓球促進ルール・カットマンはラリーが続いて終わらない?

以上が、促進ルールです。

反則について

卓球では、反則をすると失点します。

ラリー中の反則には、以下のようなものがあります。

・ラケットを投げて打つ

・手首より先以外で打つ

・二度打ち

・卓球台に手をつく

・ネットに触れる

・卓球台を動かす

・大声を出す

また、サーブのルールを守らない場合も、同様に反則となります。

反則については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

卓球ルールの反則のまとめ!サーブやラケット・ラバーの傷にも注意!

このように、反則をすると相手に得点が入ります。

タオル使用と休憩のタイミング

タオル使用は、両者の点数の合計が、6の倍数のときに認められています。

例えば、次のようなカウントのときです。

・3-3

・5-7

・12-12

それから、最終セットでのチェンジコートの際にも、使用できます。

また、試合中は1セットが終了するごとに、1分間の休憩が可能です。この間に、水分補給をしたり、ベンチからアドバイスを受けたりします。

食事をしてもいいルールなので、チョコレートやバナナを食べて栄養補給をする選手もいます。

このように、タオルは得点の合計が6の倍数のときに、使用可能です。また、1セットごとに1分間の休憩ができます。

タイムアウト

卓球では、タイムアウトは1試合に1回、1分以内と決められています。両選手それぞれ、1回ずつ可能です。

これを取るタイミング次第で、試合の流れが大きく変わることがあります。なので、非常に重要です。

しかし、オープン戦や地方の小さな大会では、タイムアウトを採用していないことが多いです。事前に確認してから、試合に臨みましょう。

このように、1試合に1回、1分以内のタイムアウトが取れます。

ラケットのルール

試合に出場する際は、ラケットに関しても以下のようなルールがあります。

・J.T.T.A.A.刻印と、メーカー名の表示が必要

・ラケットの素材は85%以上が天然木であること

・ラケットに貼っているラバーの色は、赤と黒

・ラバーはラケットに対して、過不足のないように適切に貼る

・ラバーがはがれているのはダメ

・ラバーの厚さは、接着層を含めて4.0mmまで

・ラバーの表面は平坦であること

・ラバー表面の光沢は基準以内に

・補助剤や有機溶剤性接着剤は禁止

ラケットは、卓球専門店で購入した、競技用のものであれば心配ありません。後は、ラバーの貼り方に気をつければ大丈夫です。

また、卓球ではラケットの大きさに関するルールはありません。なので、上記の規定をクリアしていれば、どんな大きさのものでもOKです。

ラケットの詳しいルール規定については、こちら↓の記事で解説しています。

卓球ラケットのルール規定と、大きさについての意外な事実

以上が、ラケットに関するルールです。

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卓球大会のルール

卓球の大会のルールは、概ね以下のようになっています。

・公式大会ではトーナメント制

・オープン大会ではリーグ戦+トーナメント制

それぞれについて、解説します。

公式大会ではトーナメント制

公式大会では、シングルス・ダブルス・団体戦、いずれもトーナメント制です。

トーナメントとは、勝ち抜き戦のことです。勝者同士が対戦し、最後まで勝ち続けた人が、優勝です。

これが採用されている理由は、リーグ戦(総当たり戦)だと試合数が多くなり、優勝者が決まるのに時間がかかるからです。

参加者が64人の試合で考えてみると、トーナメントの場合は6勝すれば優勝です。そして、試合の総数は63試合です。

一方、リーグ戦の場合は、自分以外の全員に勝って63勝する必要があります。また、総試合数は2016にまで膨れ上がります。

こういったことから、公式大会ではどの種目もトーナメント制です。

オープン大会ではリーグ戦+トーナメント制

オープン大会では、リーグ戦+トーナメント制が多いです。

これは、多くの場合で試合を楽しむことや、試合回数を増やすことを目的としているからです。

3〜5人(団体戦ではチーム)でリーグ戦をしてから、決勝トーナメントを行います。決勝トーナメントには、各リーグの1位が参加します。

2位トーナメントや3位トーナメントなど、他の順位でも行うこともあります。

こうすることで、負けても必ず数試合はできるようになっています。トーナメントだけだと、1回戦負けの人は暇を持て余すことになります。また、団体戦では出番が回ってくるまでに試合が終了して、一度も出場できないこともあります。

こういったことを考慮して、オープン大会では小規模のリーグ戦をすることが大半です。

このように、オープン大会では、リーグ戦+トーナメント制が多いです。

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まとめ

この記事では、卓球初心者向けに、試合や大会の基本的なルールについて解説しました。

卓球を始めたばかりの初心者の頃は、誰しもルールについて疑問を持ったり、忘れて不安に思ったりします。経験を重ねながら、身につけていきましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!!

あなたの卓球ライフを応援しています♪♪

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