卓球は、小手先のテクニックだけでは強くなれません。それを象徴しているのが、ドライブでの「引き合い」「打ち合い」です。
ダイナミックな動きで激しくドライブを打ち合う姿は、華やかさがあり、見ているほうも楽しいです。
この引き合いができると、プレーに安定感が出て、自信を持ってラリーできます。なので、ラリー自体が苦手な人や、ラリー戦に強くなりたい人におすすめです。
今回は、そんなドライブの引き合い・打ち合いについて、解説していきます。
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もくじ
卓球ドライブの引き合い・打ち合いとは
卓球の「引き合い」「打ち合い」とは、台から離れてドライブを打ち合うラリーのことを指します。
台から1.5〜3mほど、ときにはそれ以上の距離をとって、大きく打ち合います。男子に多く見られる、ラリーの様子です。
後方から勢いよく放たれる、威力のあるドライブの打ち合いは、華やかで見応えがあります。しかし、とてもハードなので、相当量の体力と練習量が必要になります。
このように、台から離れてドライブを打ち合うことを、「引き合い」「打ち合い」と言います。
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卓球ドライブの引き合い・打ち合いのコツ
ここからは、卓球ドライブの引き合い・打ち合いのコツを解説します。
・前後左右にしっかり動く
・スタンスは肩幅より広くとる
・ボールを引き付けて打つ
・頂点を過ぎて落ち始めたところを打つ
・回転を上書きするような感覚で打つ
・打つ瞬間までボールをよく見る
・弧線の大きな軌道にする
・体全体を大きく使って打つ
・順足で打つ
それぞれについて、ここから詳しく解説していきます。
前後左右にしっかり動く
引き合いでは、まず前後左右にしっかりと動くことが大事です。
これが不十分だと、威力のあるボールが打てません。
相手のボールのコースや長さを予測して、ドライブをしやすい位置まで、素早く移動します。
左右に曲がるボールや、バウンド後に軌道が低くなるものにも、注意しましょう。
このように、しっかりと動くことが、ドライブの打ち合いでのコツです。
スタンスは肩幅より広くとる
引き合いでは、スタンスを肩幅より広くとることが重要です。「スタンス」とは、構えるときや打つときに、広げる両足間の距離のことです。
これにより、大きなフォームで力強くドライブを打つことができます。
ドライブでのラリーには、パワーが必要です。肩幅よりも広げると重心が下がり、体幹が安定します。これにより、上半身や腰を深く捻り、大きな力を生み出すことができます。
このように、スタンスは肩幅より広くとることが、ドライブの引き合いでのコツです。
ボールを引き付けて打つ
引き合いのコツは、ボールを引き付けて打つことです。
これは、打球を安定させるためです。
自分にとって最適なドライブができる距離感・位置に、しっかりと引き付けます。そして、前へ踏み込みながら、腰の回転を使って鋭く打ちましょう。
このように、ボールを引き付けて打つことが、ドライブの打ち合いでのポイントです。
頂点を過ぎて落ち始めたところを打つ
引き合いでのコツは、頂点を過ぎて落ち始めたところを打つことです。
これより早い打点で打つと、オーバーミスをしやすくなります。反対に、遅い打点で打つと、威力がなくなってしまいます。
なので、頂点を過ぎて落ち始めたところが、ベストです。ボールコントロールが一番しやすく、打ちやすいです。
以上のように、頂点を過ぎて落ち始めたところを打つことが、ドライブの打ち合いでのコツです。
回転を上書きするような感覚で打つ
引き合いでは、ボールに回転を上書きするような感覚で打つといいです。
これにより、打球が安定し、相手のドライブに打ち負けなくなります。
打ち抜くようにではなく、しっかりと回転を「かけ返して」返球します。こうすることで、安定したドライブになります。
このように、ドライブの打ち合いでは、回転を上書きするような感覚で打ちます。
打つ瞬間までボールをよく見る
引き合いでは、打つ瞬間までボールをよく見ることが、大事です。
引き合いでは、以下のような要因によって、空振りや当たり損ないが起こります。
・台から離れて打つため、ボールがバウンドしてから打つまでの距離や時間が長くなる
・大きく動いて打つため、打球点やタイミングがズレる幅も大きくなる
これらを防ぐために、ボールをしっかり見て打ちます。
ラリーになると、相手の動向が気になったり、打とうとするコースの方に目が行ったりします。しかし、打つときはしっかりボールを見て、集中します。
このように、ドライブの打ち合いでは、打つ瞬間までボールをよく見ましょう。
弧線の大きな軌道にする
引き合いでは、弧線の大きな軌道にします。弧線とは、弓なりの線のことです。相手コートにバウンドするまでの、ボールの軌道を指します。
ドライブの引き合いでは、台から距離を取って打ち合います。打つタイミングが遅いことも相まって、直線的な軌道のボールでは、ネットミスをしやすくなります。
しかし、弧線の大きな軌道にすることで、これを防げます。
また、弧線が大きいこととバウンドが高いことは、同じではないので気をつけてください。
下図のように、バウンドが高いものは、相手コートでの伸びがありません。「伸び」とは、コートでのバウンド後に、スピードが加速することを指します。
スイングの方向と、ボールの軌道は比例します。下から上にスイングをすると、軌道も同じように高くなります。
弧線の大きな軌道にするには、斜め前・45°の方向にスイングします。ちょうど、下図のようにです。
以上のように、弧線の大きな軌道にすることが、ドライブの引き合いでのコツです。
体全体を大きく使って打つ
引き合いでは、体全体を大きく使って打ちましょう。
この理由は、台から距離を取って打つため、大きな力が必要になるからです。
こうしないと、ボールをしっかりと前に飛ばすことができません。また、威力も出ません。打球前に、腰の捻りと膝の曲げで「ため」を作って、それを思い切り使います。体を大きく開放するように、打ちましょう。
このように、体全体を大きく使って打つことが、ドライブの打ち合いでのコツです。
順足で打つ
引き合いでは、順足で打つことがポイントです。順足とは、以下のような状態を指します。
この理由は、体重移動をして打つためです。前述した、体全体を大きく使って打つことにも通じます。
順足で構えることによって、ふところが大きくなるので、前後の打球範囲が広くなります。
また、バウンド後の相手ボールの伸びにも対応しなければなりません。
このように、ドライブの打ち合いでは、順足で打ちましょう。
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卓球ドライブの引き合い・打ち合いで勝つには
卓球で打ち合いになったとき、ただドライブを打っているだけでは勝てません。ラリーを制するために、抑えておくべきポイントがあります。
・カウンターをする意識で
・威力のあるボールを打つ
・相手のバックサイドを攻める
・無理をして打たない
それぞれについて、ここから詳しく解説していきます。
カウンターをする意識で
引き合いで勝つには、カウンターをする(強打を打ち返す)意識で臨むことが大事です。
台から距離をとることで、プレーや気持ちが消極的になってしまっては、勝つことができません。
相手ボールをカウンターする意気込みで距離をとり、引き合いにもつれ込んだというのが理想です。強気な姿勢で、引き合いに持ち込みましょう。
このように、カウンターをする意識で臨むことが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。
威力のあるボールを打つ
引き合いでは、威力のあるボールを打つことが、大事です。
なぜなら、返球しているだけでは勝てないからです。威力のあるボールで相手を揺さぶりましょう。
コースや球質を工夫して、回転量以外でも威力のあるものにします。例えば、次のような感じです。
・相手の意表を突くコースに打つ
・フェイントを入れる
・シュートドライブや、カーブドライブを織り交ぜる
通常、ストレートコースに打つときは、体の開きが早くなります。これを抑えて打つと、相手に悟られにくくなります。
これらにより、相手の勢いが落ちてくるタイミングが必ずあります。このときに、畳み掛けるように連続して攻めるといいです。
以上のように、威力のあるボールを打つことが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。
相手のバックサイドを攻める
引き合いで勝つには、相手のバックサイドを攻めることです。
なぜなら、相手が強く返すことがむずかしいからです。
なので、相手よりも先に、バックサイドにドライブを打ちましょう。相手が凌いできたら、すかさず攻めます。
反対に、先に打たれてしまった場合は、落ち着いてつなぎます。バックドライブやロビングで返球し、カウンターのチャンスを伺いましょう。
このように、相手のバックサイドを攻めることが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。
無理をして打たない
引き合いでは、無理をして打たないことも大切です。
なぜなら、勝つためにはミスをしないことが先決だからです。
予測とは違うボールが来たり、体勢が崩れていたりして、打つのがむずかしいときもあります。こういうときは、しっかりつなぎましょう。
以上のように、無理をして打たないことも、ドライブの打ち合いでは重要です。
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卓球ドライブの引き合い・打ち合いの練習方法
最後に、ドライブの引き合い・打ち合いの練習方法について、解説します。打ち合いのラリーで勝つために必要なのは、練習量と体力・持久力です。
バック対オール
まずはじめに、バック対オールの練習をします。この練習では、中陣(台から1.5mほど離れたところ)からドライブをするイメージを掴みます。
下図のように、練習相手にショートで、オール(赤色部分・全面)にランダムに打ってもらいます。
それを、中陣からドライブし、相手のバックに返球します。このラリーを繰り返します。フットワークの練習に近い形です。
このように、まずはじめに、バック対オールの練習をします。
強打 対 強打
次に、強打対強打の練習をします。この練習では、引き合いでのラリーのイメージを掴みます。
フォアクロスで、中陣から軽く強打(スマッシュ)を打ち合います。
全力で打つのではなく、大きなスイングで打ち、ラリーを楽しみましょう。ボールの軌道は、弧線の大きなものになるように意識します。
このように、強打対強打の練習で、引き合いのイメージを掴みます。
ドライブ対ドライブ
そして、ドライブ対ドライブの練習をします。これが、実際の引き合いです。フォアクロスで、中陣からドライブを打ち合います。
この練習では、ゆったり大きくラリーをして、ボールを打つ感覚、ドライブで前進回転をかける感覚を掴みます。打つタイミングや、台との距離感を調整することも覚えましょう。
このように、ドライブ対ドライブで、実際の引き合いを練習します。
強打 対 強打のフットワーク
続いて、強打対強打のフットワークを練習します。この練習で、下半身を鍛え、体力作りをします。
互いに、強打をランダムに打ち合います。バックドライブは使わずに、頑張ってすべてフォアハンドで打ちましょう。
引き合いでは、台から離れるので、左右に動く距離も大きくなります。
なので、フットワークを鍛えます。かなりキツい練習になりますが、こういった基礎体力なしに、勝つことはできません。
このように、強打対強打のフットワーク練習で、引き合いに必要な体力や持久力を培います。
強打対ドライブ
さらに、強打対ドライブの練習をします。強打とドライブは、時間を決めて、相手と交互に取り組みます。
これは、引き合いからのラリー展開を想定したものです。攻撃のチャンスが来て攻めるパターンと、相手に攻められたときに凌ぐパターンです。
強打するときは、中陣から踏み込んで打ちましょう。また、強打されても焦らずに、ドライブで返しましょう。
このように、強打対ドライブで、実戦に近いシチュエーションを練習します。
サーブ・レシーブの後、フォアクロスで打ち合い
実戦形式で、サーブ・レシーブの後、フォアクロスで打ち合いをする練習をします。
3球目攻撃でドライブをした後、中陣からお互いにドライブを打ち合います。
この練習では、3球目攻撃のドライブを、ドライブで返球することがポイントです。タイミングが掴めるまでは、威力よりもラリーを続けることを優先します。
また、中陣に下がる動作やタイミングも、確認しておきましょう。
このように、サーブ・レシーブの後、フォアクロスで打ち合いをする練習をします。
ロビング
最後に、ロビングの練習です。ロビングとは、バウンドが身長を越える高さのボールのことです。
これも、引き合いと合わせて練習しておきましょう。ラリー中に、ドライブからロビングに変更したり、その逆をしたりして、取り入れます。
試合でも使うことがあるので、侮らず練習しておきましょう。
このように、ドライブの引き合いと合わせて、ロビングを練習しておきます。
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卓球ドライブの引き合い・打ち合いに有利なラケットの特徴
ドライブの引き合い・打ち合いに有利なのは、重いラケット(ラバーの重さを含む)です。
なぜなら、より威力のあるボールが打てるからです。
一般的に、軽いラケットよりも重いもののほうが、ボールに威力が出ます。これは、重さが力となってボールに加わるからです。
かと言って、「重ければ重いほどいい」というわけではありません。重すぎると、体力が消耗しやすくなります。
なので、スイングスピードが落ちずに、しっかりと振り抜ける重さのものにしましょう。1試合ならず、長い場合は数日に渡って対戦することも考慮して、選んでください。
このように、重さのあるラケットのほうが、ドライブの引き合い・打ち合いには有利です。
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まとめ
この記事では、卓球ドライブの引き合い・打ち合いについて、解説しました。
引き合いができると、プレーの安定感が増します。ラリー戦に自信がついて、試合の流れも掴みやすくなります。
華やかなプレーで場を沸かせて、得点できたらすごくカッコイイですね!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!!
あなたの卓球ライフを応援しています♪♪
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