卓球を始めてしばらく経つと、「一生懸命練習しているのに、なかなか上達しない」「同じ練習メニューをやっているのに、何で〇〇ちゃんのほうが上手いの!?」なんて、人知れず思い悩む人も多いのではないでしょうか。
実は卓球が上達しない人は、練習方法や考え方などにおいて、大きな勘違いをしていたり間違っていたりすることが多いです。
この記事では、そんな卓球が上達しない6つの原因と、対策について解説します。
どうぞ最後まで、お付き合いください♪
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もくじ
卓球が上達しない原因①基本動作やフォームができていない
卓球が上達しない原因に、基本動作やフォームができていないことがあります。
基本動作が不完全だと、応用技術の習得が困難になったり、時間がかかったりします。
初心者はまず、ボールをたくさん打って「打つ感覚」を身につけましょう。ここで大事なのは、無駄な動きや力を排除することです。
俗に言う、「キレイなフォーム」にすることがポイントです。キレイなフォームとは、見た目が美しいことに加えて、合理的なものを指します。
まずは、相手コートへ返球することを第一とします。次に、それを最小限の動作や力で行えるように練習します。
このときの「最小限」は、手だけで打つことではありません。卓球はどんなときも、体全体を使って打つことが前提です。体全体を使って打たないと、打球が安定しないので、注意してください。
そして、無理な動きや無駄な力がないか、確認しましょう。上半身・下半身ともに、自然な動きになっていることが必須です。
また、どの位置から打っても、同じフォームで打てるようにしてください。ボールを打つ瞬間だけを意識するのではなく、スイングの途中でラケットにボールが当たるイメージで打ちます。
打球に慣れているのなら、じっくりと素振りをしてフォームを見直すのもいいです。
素振りのやり方については、こちらの記事↓で解説しています。
卓球素振りの効果とやり方/コツ/フォーム(フォア/バックハンド)初心者は要注意
こうした基本動作やフォームは、しっかりと定着するまでに、時間がかかることも頭に入れておきましょう。まったくの初心者の場合は、毎日練習しても3〜6ヶ月ほどかかります。
習得できたと思っても疎かにせず、日々チェックしましょう。
このように、基本動作やフォームができていないことが、卓球が上達しない原因の1つです。
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卓球が上達しない原因②ラケットやラバーに凝りすぎている
ラケットやラバーに凝りすぎていると、卓球は上達しないです。
この理由は、実力が伴わないうちから道具に拘っても、使いこなせないことがほとんどだからです。また、上達を妨げてしまうことも多いにあります。
上級者が使用するような、高性能なラケットやラバーをはじめから使うと、前述した基本動作やフォームの習得がむずかしくなります。
自分の意思に反して、ボールが勢いよく飛んでしまうので「打つ感覚」を掴めず、いつまで経っても基本が定着しないのです。そうするうちに、間違った打ち方を覚えてしまうこともあります。打ち方を直すのには、かなりの時間と手間がかかるので、注意してください。
それに、道具に凝っている人で、上手な人はほとんどいません。たいていの場合は、以下のような理由から使用しているのです。
結局は、地道な努力をできない人が、こういった選択をします。
ラケットやラバーを変えるのは、実力や技術に見合わなくなったときです。そういった時期がくるまでは、同じものを使用しましょう。
ラケットを台にぶつけてしまって壊れたり、ラバーが消耗したりしたときに、新しいものに交換するのはもちろんOKです。
このように、卓球が上達しない原因の1つに、ラケットやラバーに凝りすぎていることがあります。
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卓球が上達しない原因③イメージが邪魔をしている
卓球が上達しない原因に、イメージが邪魔をしていることが挙げられます。
理想とする選手のイメージと、自分の戦型(プレースタイル)や身体能力が合っていないと、単なる負荷になってしまいます。なので、好きな選手と参考にする選手は別で考えましょう。
自分の長所や適性を客観的に把握し、同じような特徴の選手を真似るといいです。
これは、世界トップクラスの選手でももちろんいいですが、身近にいる選手やチームメイトでも構いません。色んな選手を分析してみることも、上達への一歩になります。
それから、思春期の女子に多いパターンですが、可愛い仕草や動きで打とうとすると上達しません。力をセーブしたスイングや、可愛らしさを演出する内股は、技術の習得に支障をきたします。
「顔が可愛くて強い」はあり得ますが、「動きが可愛くて強い」はあり得ません。強くなりたいのなら、かっこいい女子を目指しましょう。
このように、イメージが邪魔をしていることも、卓球が上達しない原因の1つです。
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卓球が上達しない原因④正しい順序で練習をしていない
正しい順序で練習をしていないと、卓球は上達しないです。
下図は、卓球の練習の難易度とやるべき項目などを、ピラミッド状にしたものです。
練習は、このピラミッドの底辺の一番易しい練習から始め、下から上へと順を追って取り組みます。
まずはじめは、止まった状態で相手のボールを打ち返す練習です。
ワンコースでの練習や、多球練習がこれに当たります。
「ワンコース」とは1つのコースに限定して打ったり、ラリーしたりすることを指します。「多球練習」は複数のボールを用いて行う練習で、1球につき1回だけ打ちます。効率よく反復練習ができるので、集中的に技術を習得することが可能です。
ここでは、しっかりとボールを打つ感覚を身につけます。
次に、動きながら規則的なボールを打ち返す練習をします。
フットワークや、切り替えなどのメニューです。「フットワーク」は動きがなら打つ練習のことで、足捌きの速さや体力が必要になります。「切り替え」はフォアハンドを打ってからバックハンドを打つこと、またはその逆のことを言います。
こういった練習では、ボールを打つ感覚に加えて、体を動かしながら全身で打つことを覚え、動作のスピードを養います。
続いて、ランダムボールを打ち返す練習です。
バック対オールなどのメニューが、これに当たります。「バック対オール」は、練習相手のバック側対自分の全面で、ランダムにラリーをする練習です。
ここでは、体を動かして打つことに加えて、反射スピードを鍛えます。予測していないボールに対しても、適切な打ち方ができるようにします。
そして、試合で使用する戦術に、ランダム要素を加えた練習をします。
下回転サーブからオール、などの練習メニューです。下回転サーブを出し、相手にツッツキで全面にレシーブをしてもらいます。その後はオール(試合形式で何でもあり)でラリーをします。
ここまで解説した、打つ感覚・動作スピード・反射スピードに加えて、予測能力を培います。
どこにどのサーブを出すと、どんな風に返球されて、それをどう打つのかや、ラリーの展開を予測しながら相手との駆け引きをします。こうした経験値を上げて、試合に役立つ戦術を磨きます。
このような順序で練習するのが、正しいやり方です。いきなり難易度の高い練習をしても、必要な能力が備わっていないので、効果的ではありません。
以上のように、正しい順序で練習をしていないと、卓球は上達しません。
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卓球が上達しない原因⑤レベルや目的に合った練習をしていない
卓球が上達しない原因の1つに、レベルや目的に合った練習をしていないことがあります。
例えば、地域の卓球サークルでは、上達はあまり期待できません。
なぜなら、サークルの目的は親交を深めることや、楽しく汗をかくことで、上達することは二の次になっていることがほとんどだからです。また、部活動でも自分のモチベーションと部の方針が違っていると、多くは望めません。
なので、上達するための練習をするには、プロや中国人コーチ・指導員のレッスンを受けたり、DVD教材などを見て練習したりする必要があります。
私も、学生時代は中国人コーチや指導員のレッスンを、たくさん受けさせてもらいました。この理由は、学校の卓球部には、なかなかレベルが釣り合う選手がいなかったからです。
正直言うと、部活が終わってから、また練習に行くのはしんどかったです。苦笑
でも、きちんとレベルや目的に合った環境で練習をしたことで、上達スピードは一気に加速しました。
このように、レベルや目的に合った練習をしていないと、卓球は上達しないです。
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卓球が上達しない原因⑥考える力・分析が足りない
卓球が上達しない原因に、考える力・分析が足りないことがあります。
何も考えずにボールを打って上達できるのは、卓球を始めてからほんの少しの間だけです。
また、壁打ちや単に回数を重ねるだけのボールリフティングなどは、実用的な練習ではありません。これらのような非効率的な練習に、時間や労力を費やすことはやめましょう。
打つことに慣れた後は、サーブ練習や3球目攻撃など、試合に大きな影響を与えるもの・使用頻度の高いものから練習するといいです。
しかし、それだけでは不十分です。ミスの原因や自分の癖を分析し、効果的な練習メニューをどれだけ考えられるか否かが、上達のカギとなります。
これには、PDCA法が有効です。PDCA法とは、以下の4つのステップを表しています。
「計画」「実行」「点検」「改善」この4ステップを繰り返し行うことで、練習目的が明確になり、課題解決に向けてより具体的に取り組むことができます。その結果、非常に効果的な練習が可能になるわけです。
ここからは、PDCA法の考え方について解説します。
Plan(計画を立てる)
第1ステップのPlan(計画を立てる)では、自分の長所と短所をしっかりと把握してから、練習メニューを組みます。
そのために、まずは自分の長所と短所を、それぞれできる限り書き出します。
練習内容は「長所を伸ばす」もの、もしくは「短所を克服する」もののどちらかです。なので、自分の長所と短所をきちんと知っておく必要があります。
実態のないものは、書き出すことで視覚的に捉えられ、頭の中が整理されます。そうするうちに、気づくことがあったり、課題が見えてきたりします。
この作業を曖昧にすると、必要のない見当違いな練習をし続けることになり、限りある貴重な時間がどんどん奪われてしまいます。そして、技術的な進歩がほとんど見られなくなってしまいます。なので、面倒でも突き詰めておきましょう。
こうして書き出した長所と短所、課題や気づきから、解決するべきものを3つ決めます。たくさんあったとしても、優先順位の高い順に、3つに絞ってください。
このとき、先生や指導者に言われたものよりも、自分自身が選んだ問題点にすることが重要です。自発的な考えや思いがあると、練習に対する姿勢が前向きになり、効率のいい練習になります。
課題がハッキリしないときは、「なぜ?」と自問自答を繰り返して深掘りをしましょう。
例えば、3球目攻撃でのドライブが入らないときは、以下のように考えます。
このように、表面的ではなく、根本的な原因を探ることが大事です。
「なぜ?」の問いに対して、理由がよく分からない場合は、何通りも仮説を立てて考えます。そうすると「これは違う」「これは当てはまるかも…」といった選択ができるようになってきます。
こうして、どんな課題でも深掘りをすれば、本当に改善するべき点を明確にできます。
ここまでの作業を経てはじめて、練習メニューを決められます。
緻密な自己分析をやるのとやらないのとでは、練習の効果に雲泥の差が出てきます。本当の練習は「練習をする意味」を自覚して、「効果的な練習」をすることです。このことを忘れないようにしてください。
以上が、第1ステップのPlan(計画を立てる)です。
Do(実行する)
第2ステップのDo(実行する)では、前述したPlan(計画を立てる)で、自己分析をして考えた練習メニューに取り組んでいきます。
ここで大事なのが、「自分の感覚を持つ」ことです。
卓球には、実に細々とした打ち方やコツがあります。しかし、あなたにとってベストなものとは限りません。セオリーを踏まえた上で、「自分がしっくりくるポイント」を探しましょう。
実際に、私もツッツキ打ちやブロックは、やりやすいように体の使い方を変えたり、グリップを変えたりして工夫しています。
また、試合を想定して、サーブやレシーブから練習することも大事です。
試合では、どんなボールも、ラリーの流れの中で打ちます。なので、ワンコースでの練習や多球練習で、問題点が改善できたら、サーブやレシーブからの展開でも練習しましょう。
最終的に実戦形式で練習することにより、試合で活かせる技術になります。
そして、ランダム要素を追加しましょう。これは、より実戦に近い感覚で練習をするためです。
例えば、フォア前の短いサーブをレシーブする練習では、練習相手に何回かに1回は、バック側へもサーブを出してもらいます。
こうすることで、コースや回転が完全に限定されたメニューではなくなり、一気に緊張感のある練習になります。
ワンコースでの練習や多球練習では、「どこに、どんなボールが来るのか」が常にわかっている状態です。しかし、試合ではこれの真逆で、「どこに、どんなボールが来るのか」は常にわかりません。このことを念頭において、練習をしましょう。
以上が、第2ステップのDo(実行する)です。
Check(点検する)
続いて、第3ステップのCheck(点検する)です。ここでは、取り組んで来た練習や試合を振り返ります。
上手くできたプレーは、自分の言葉で表現して、記録しておきましょう。
例えば、「ツッツキをするときは、打つ瞬間にグリップを握ると、強い下回転がかかる」、「ブロックをするときは、ボールの丸みに沿って、撫でるように優しくタッチする」などのようにです。
こうして記しておくことで、そのプレーを再現しやすくなります。また、ミスをしたときにも、上手くできたときと何が違うかがすぐにわかり、修正しやすいです。
反対に、失敗したときの特徴も言語化しておきましょう。失敗パターンを明確にすることで、確実にそれを避けることができます。
こうして、どんなときに成功するのか、失敗するのかを1つ1つチェックします。同時に、なぜ上手くできたのか、なぜ失敗したのかも考えて書き留めておきましょう。
結果は一喜一憂するだけのものではなく、次に繋がる大事な情報源です。こうした積み重ねにより、自分自身のことをよく理解しておくと、結果を出しやすいです。
以上が、第3ステップのCheck(点検する)です。
Act(改善する)
そして、第4ステップのAct(改善する)です。これまでのステップを元に、技術・意識・戦術の3つの側面から改善策を考えます。
技術的な改善策では、改善点を具体的に、ハッキリさせておくことが重要です。例えば、以下のようにです。
曖昧にしたり、うやむやにしたりしないように、気をつけましょう。
意識的な改善策は、非常に重要です。練習に対しての姿勢や、試合の時の気持ちの持ち方・浮き沈みなど、正直に向き合いましょう。例えば、次のようにです。
自分の弱さを受け入れることも、強くなるための秘訣です。冷静に、客観的に考えてみましょう。失敗をした後が大事なので、小さなことでも常に正していきましょう。
そして、戦術的な改善策を考えることは、勝つことに直結します。なので、試合やゲーム練習の後は、しっかりと反省して次に活かすことが大事です。
以下のように、得点パターンを継続するにはどうすればいいのか、失点パターンを避けるためにどうすればいいのかを考えます。
戦術を磨くことは、勝利への近道です。少しずつ、確実にモノにしていきましょう。
こうして、3つの側面から改善点を把握した後は、Plan(計画を立てる)に戻って練習メニューを組みます。ここまでの一連の作業がしっかりとできていれば、自ずと次に練習するべきメニューがわかるはずです。
このPDCAサイクルを繰り返すことで、成果が出ます。一度だけでなく、何度もトライすることが大事です。1回目より2回目、2回目よりも3回目と、レベルアップしていく過程を楽しみながら、取り組みましょう。
以上が、第4ステップのAct(改善する)です。
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まとめ
卓球が上達しない原因は、以下の6つです。
・基本動作やフォームができていない
・ラケットやラバーに凝りすぎている
・イメージが邪魔をしている
・正しい順序で練習をしていない
・レベルや目的に合った練習をしていない
・考える力や分析が足りない
基本動作・フォームの習得に始まり、客観的な視点や分析力も上達に欠かせない要素です。
より効果的な練習をするために、この機会にぜひ自分自身を見直してみましょう!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!!
あなたの卓球ライフを応援しています♪♪
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