卓球のラケットの持ち方は、種類によって異なります。
どんな持ち方が正しいのか、よくわからず戸惑う人も多いです。また、自己流で間違った持ち方をしていると、上達が遅くなったり、打ち方や技術が制限されてしまったりします。
また、ラケットの種類は、プレースタイルに大きく影響します。単に好みで決めるのもいいですが、長期的・本格的に卓球をするなら、追々どういった選手になりたいかも考えて選ぶことが大事です。
今回の記事では、そんな卓球のラケットの種類や持ち方、種類別の戦型などについて解説します。
どうぞ最後まで、お付き合いください♪
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もくじ
卓球ラケットの種類と持ち方
卓球のラケットの種類には、大きく分けて次の2つがあります。
・シェークハンド
・ペンホルダー
ペンホルダーにはさらに、下記の2種類があります。
・日本式ペンホルダー
・中国式ペンホルダー
それぞれについて、どんなラケットなのかや、持ち方を解説します。
シェークハンドラケットの持ち方
シェークハンドとは、下図のようなラケットです。
通称は「シェーク」です。ラケットの両面に、ラバーを貼ることができます。今ではプロ選手の約8割がこのラケットを使用し、現在の主流となっています。
「シェークハンド」は英語で、「握手をする」という意味です。握手をするようにラケットを握ることから、この名前がついています。
持ち方はまず、次の写真のような手の形を作ります。
握手をするときのようでもあり、ピストルのようでもありますね。
この手の形の中に、ラケットをおさめるイメージです。ちょうど、下の写真のようにです。
下の写真のように、ラケットの角度は、手首・腕とまっすぐ平行になるように持ちます。
ラケットの面が内側に向いたり、外側に反れたりしないようにします。
人差し指は、下の写真のように、ラケットの縁に沿うように置きます。
上の写真のように、1cmくらいならラケットの内側でもOKです。自然におさまる、無理のない位置を探します。
人差し指を立てたり、ラケットの厚み部分に引っ掛けたりしないでください。ちょうど、次の写真のようにです。
親指は、下の写真のように、柄の中央先端に添えるように置きます。
下の写真のように、きつく曲げたり、反対に伸ばしたりしないでください。また、極端に浅すぎたり、深く握ったりしないよう気をつけましょう。
そして、軽く握ります。ラケットを引っ張られたら、手からすぐ抜けてしまうくらいの弱い力で、です。
テニスラケットのように、5本指でがっちりグリップを握るのはやめましょう。細かい動きができず、コントロールがむずかしくなります。また、上達しません。
以上が、卓球のシェークハンドラケットとその持ち方です。
ペンホルダーの持ち方
ペンホルダーとは、下図のようなラケットです。
ペンホルダーは、20年ほど前のアジアでは圧倒的な人気でした。活躍する中国人選手のほとんどが、このラケットを使用していました。
次の写真のように、ペンを持つような手の形で握ることから、この名前がついています。
ペンホルダーには、さらに以下の2種類があります。
・日本式ペンホルダー
・中国式ペンホルダー
それぞれについて、解説します。
日本式ペンホルダー
日本式ペンホルダーとは、下図のようなラケットです。
「日(にっ)ペン」や、単に「ペン」と呼ばれていて、ラバーは表側だけに貼ります。裏側は木です。
グリップ(柄の部分)は、突起状になっており、ここに人差し指と親指を引っ掛けるようにして持ちます。ちょうど、下の写真のようにです。
人差し指と親指はくっつかないようにします。どちらの指にも、力が均等に加わるようにします。中指・薬指・小指は揃えて、背面に添えます。
このとき、次の写真のように、小指はラケットにつかないようにするのがポイントです。
また、指の腹に軽く力を入れて持ちます。
下の写真のように、3本の指が伸びた状態で、ラケットにくっつけるのはダメです。
これでは、バックハンドが打てないからです。
以上が、日本式ペンホルダーとその持ち方です。
中国式ペンホルダー
中国式ペンホルダーとは、下図のようなラケットです。
「中国ペン」や「中(ちゅう)ペン」とも呼ばれていて、シェークハンドのグリップを短くした形のものです。また、シェークのように、両面にラバーを貼って使用することも可能です。
グリップには、日本式のように、人差し指と親指を引っ掛ける部分がありません。なので、下の写真のように「鷲掴み」するように持ちます。
〈写真引用元〉https://takra.web.fc2.com/xuxin.html
人差し指と親指は、日本式と同様にくっつかないようにし、力を均等に加えます。また、背面についても同じで、中指と薬指を軽く曲げてラケットを支えます。小指がラケットにつかないように、薬指に添えることも同様です。
ただし、中国式では指先に力を入れます。
以上が、中国式ペンホルダーとその持ち方です。
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卓球ラケットの種類別メリット・デメリット
ラケットの種類によって、メリット・デメリットは異なります。一長一短あるので、それぞれ解説します。
シェークハンド
シェークハンドラケットのメリットは、バックハンドが打ちやすいことです。両面にラバーを貼っているので、少ない動作で打つことができます。
また、面の角度が固定されやすく、スイングが安定することもメリットです。
デメリットは、手首の可動域が狭いことです。
これは、5本の指と手の平全体を使って握る持ち方だからです。台上の短いボールを打つときなど、小技がやりにくいです。
また、サーブでは手首の動きを大きくするために、持ち方を変えることが多いです。これによって、動作が不安定になり、サーブミスをしやすくなることもあります。
以上が、シェークハンドラケットのメリット・デメリットです。
日本式ペンホルダー
日本式ペンホルダーのメリットは、フォアハンドが打ちやすいことです。シェークハンドよりも、強烈な威力のボールを打てます。
また、手首の可動域が広いことで、繊細なボールタッチやプレーができます。ラケット自体が軽くて、持ち方が安定するのも利点です。
デメリットは、バックで打つボールの威力が弱いことです。
ラバーは片面だけにしか貼れないので、次の写真のように、手首を返してバックを打ちます。
この打ち方で、強打をするのはむずかしいです。
以上が、日本式ペンホルダーラケットのメリット・デメリットです。
中国式ペンホルダー
中国式ペンホルダーは、日本式と同様にフォアハンドが打ちやすいことや、手首の可動域が広いことがメリットです。
一方で日本式と違い、グリップに突起がないので、色々な持ち方をしやすいです。ラバーを両面に貼って、シェークのようにバックハンドを打つこともできます。
デメリットは、ラバーを両面に貼ると、ラケットが重くなってしまうことです。ラケットが重いと、スイングスピードが遅くなり、威力のあるボールが打てません。
なので、はじめは片面だけにラバーを貼って、様子を見る人も多いです。
以上が、中国式ペンホルダーラケットのメリット・デメリットです。
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卓球ラケットの種類で異なる戦型・プレースタイル
卓球ではシェークとペン、どちらのラケットを使用するかで、戦型が異なってきます。戦型とは、プレースタイルのことです。
なので、どんなタイプの選手を目指すのかを考えて、ラケットを選ぶことも大事です。
ここからは、ラケットの種類別の戦型について、それぞれ解説します。
シェークハンドの戦型
シェークハンドの戦型には、以下のようなものがあります。
・前陣ドライブ
・中陣ドライブ
・前陣速攻
・異質速攻
・カットマン
それぞれについて、解説します。
前陣ドライブ
前陣ドライブは、自ら得点を狙う攻撃的なスタイルで、最も主流で無難・王道です。
なので、ラケットやラバーも、この戦型に合うものが一番多く販売されています。
この戦型では、「ドライブ」という、下回転のボールを上回転にして返球する打ち方を多用します。また、台から距離を取らずにラリーを展開し、果敢に攻めます。
オールラウンドなプレーができるので、初心者はこの戦型から始めることが多いです。私もそうでした。
以上のように、前陣ドライブは主流・王道な戦型で、攻撃型のプレースタイルのことを指します。
中陣ドライブ
中陣ドライブは、前陣ドライブと同様に、ドライブを多用して得点を狙うスタイルです。台から1.5mほど距離をとって、力強いドライブを打つのが特徴です。
パワーが必要なので、体格のいい方におすすめです。
しかし、ボールの大きさが40mmに・素材がプラスチックにルール変更されたことで、多少不利になった戦型とも言えます。
このように、中陣ドライブは台から1.5mほど離れたところから、力強いドライブを打って攻める戦型です。
前陣速攻
前陣速攻は、ボールの威力よりも、スピードや緩急で得点を狙うプレースタイルです。
台のすぐ近くで、テンポの速いラリーを展開します。器用な方や、素早く動くことが得意な方におすすめです。
また、ドライブよりも、ボールを弾いて打つスマッシュが得意・好きな方も、この戦型が向いています。
このように、前陣速攻は、スピードやテンポの速さを武器にして戦う戦型です。
異質速攻
異質速攻は、ボールの速さや回転に変化をつけて、相手を揺さぶるプレースタイルです。
フォアとバックで、異なる性質のラバーを貼ります。技の要素が強く、個性がよく出るスタイルです。
その反面、相手に狙い撃ちされるラリーのパターンが多くなります。
以上のように、異質速攻は、速さと回転に緩急をつけて戦う戦型です。
カットマン
カットマンは、唯一守備的な打ち方を中心とし、相手のミスを誘う戦型です。
基本的に台から2m以上距離を取り、ボールに下回転をかけて返球する「カット」という打ち方をします。
背が高く手足の長い人や、おっとりした性格の人におすすめです。この戦型はあまりいないので、苦手な人も多いです。私も対戦は避けたいです。笑
ラリーを長く続けるので、粘り強さと忍耐力が必要な戦型です。
このように、カットマンは他の戦型とは違い、守備的な打ち方で相手のミスを誘うプレースタイルです。
ペンホルダーの戦型
ペンホルダーの戦型には、以下のようなものがあります。
・前陣速攻
・ペンドライブ
・粒高攻守
それぞれについて、解説します。
前陣速攻
シェークハンドと同様に、ペンでの前陣速攻も、スピードや緩急で得点を狙うスタイルです。中国ペンにも多い戦型です。
できるだけフォアハンドで打ち、シェークよりも多くの連続攻撃を繰り出します。これには、瞬発力や素早い動きが必要になります。
動く範囲が広いので身体能力が高い人や、身のこなしにセンスのある人に向いています。また、とにかく攻めたいせっかちな人にもおすすめです。
以上のように、ペンでの前陣速攻は、スピードや緩急で得点を狙う戦型です。
ペンドライブ
ペンドライブは、ドライブを多用して、自ら得点を狙う攻撃的なスタイルです。
強みであるフォアハンドで豪快に攻め、相手を圧倒します。
スタミナとフットワークの軽さ(動いて打つこと)が必須となるので、体力のある人におすすめです。
このように、ペンドライブは、豪快なドライブで攻める戦型です。
粒高攻守
粒高攻守は下図のような、特殊なグリップのペンホルダーラケットを使用し、独特の回転球で攻める戦型です。
ラバーは両面に貼ることができ、片面には粒高ラバーを用います。粒高ラバーとは、ラバー表面の粒々に高さのあるものを指します。なので、打ち方やボールの扱い方は他と異なります。
基本的に粒高ラバーの面で、相手の攻撃を粘り強くブロックして、チャンスを待つラリーを展開します。そうしてやって来たチャンスボールや、甘いボールに対してはすかさず攻撃して・得点します。このときはラケットを反転させて、攻撃用ラバーの面で打ちます。
中学生では、短期間で結果が出やすく、勝ちやすいです。なぜなら、相手が変化球に対応できないからです。しかし、高校・大学・社会人初期では攻略されてしまい、なかなか勝てなくなります。
50代くらいからは、また勝ちやすくなります。これは、対戦相手の体力や技術レベルが落ちてくるからです。
以上のように、粒高攻守は、独特の回転球でチャンスを作って攻めるプレースタイルです。
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まとめ
今回の記事では、卓球のラケットの種類や持ち方、種類別の戦型などについて解説しました。
ラケットは、種類によって持ち方が異なります。また、それによりプレースタイルも違ってきます。
なので、後々のことも考えながら、シェークとペンどちらにするかを決めましょう!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!!
あなたの卓球ライフを応援しています♪♪
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